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3日、小泉防衛大臣が「差し迫った脅威」と表現したのは、北朝鮮の軍事動向。特にいま北朝鮮は無人機、つまり戦闘用ドローンの開発に力を入れているとみられています。今回入手したのは、北朝鮮の内部を撮影した複数の衛星写真。そこには、大きな翼がある白い機体のようなものが。見えてきた北朝鮮のドローン開発の実態とは──。【真相報道バンキシャ!】

3日、都内で開催されていたのは、産業用ロボットなど最新技術の展示会。その中で特に注目されていたのが、建設現場向けの最新ドローンだ。高い所や狭い空間など、人では近づくのが難しい場所の確認に役立つという。
いまや、あらゆる場面で人を助ける役割を担うドローン。しかし、その姿は戦場でも──。
ロシアによるウクライナ侵攻では、ドローンは両国の主力兵器となっている。中東の戦闘でも使われ、現代の戦場で欠かせない存在となりつつある。
3日、ドローン兵器をめぐって、小泉防衛大臣はある国名をあげて危機感を示した。
小泉防衛大臣
「北朝鮮については核・ミサイル開発を継続するだけでなく、無人機(ドローン)の開発を含め、通常戦力の増強にも力をいれています。こうした北朝鮮の軍事動向は、我が国の安全保障にとって、従前よりも一層、重大かつ差し迫った脅威であります」
ここ数年、ドローン開発に力を入れている北朝鮮。どこまで開発が進んでいるのか。

2025年9月に放送された北朝鮮の国営テレビ「朝鮮中央テレビ」には、次のような映像があった。
アナウンサー
「敬愛する金正恩同志が、無人航空技術連合体の事業を指導されました」
視察場所は、北朝鮮北西部のクソン市に位置する飛行場とみられる。金正恩総書記の視線の先には、ドローンが。赤い屋根の建物が複数並んでいるが、この場所がドローン開発拠点の1つなのか。

バンキシャは、この飛行場の衛星写真を入手。今年4月下旬に撮影されたものを見てみると……。
バンキシャ!
「赤い屋根の建物、ありますね」
視察の写真に写っていた赤い屋根の建物だろうか。その間には白く舗装された道がのびていた。
注目したのは、左側の建物。この時点では、骨組みのようなものが見えていたが、先月7日の衛星写真では、新たに赤い屋根ができ、骨組みは見えなくなっていた。2か月足らずの間に工事が進んでいることがわかる。

さらに、近くでは別の建物も新たに建設中のようだ。そして建物の近くには……。
バンキシャ!
「翼ですかね…白い機体のようなものが見えます」
白く細長い機体のようなものが写っている。翼の長さを測ってみると……。
バンキシャ!
「19メートルくらいあるようです」
これに似た機体は、この8か月前の衛星写真にも捉えられていた。

安全保障ジャーナリスト・吉永ケンジ氏は、建物が増え、複数の日付で機体が確認されていることから、この機体の開発・製造拠点の可能性があると指摘する。この白い機体の正体とは……。
安全保障ジャーナリスト・吉永ケンジ氏
「北朝鮮では『セッピョル9』と言っていますが、それである可能性は考えられます」
セッピョル9とは、攻撃型ドローンのことだ。3年前、北朝鮮の軍事パレードにも登場し、実際に飛んでいる姿も公開された。
翼は、およそ20メートルとされ、衛星写真に写っていた機体とサイズが近い。ミサイルの発射もできるという。
安全保障ジャーナリスト・吉永ケンジ氏
「基本的には、地上を攻撃するものですので、対戦車兵器、あとは対人の兵器になります」

このセッピョル9にはある特徴がある。
安全保障ジャーナリスト・吉永ケンジ氏
「アメリカ軍のリーパー(ドローン)に非常に近いです」
アメリカの攻撃型ドローン「リーパー」と「セッピョル9」を比べてみると、確かに、丸みを帯びた機首や尾翼の形が似ている。北朝鮮はリーパーを模倣している可能性があるという。
さらに、去年撮影されたとされる金正恩氏の視察時の画像の後ろに写っているのは、「セッピョル4」というドローンだ。

このドローンについて吉永ケンジ氏は……。
安全保障ジャーナリスト・吉永ケンジ氏
「米軍のグローバルホーク、ほぼそのまま。これはもう模倣したものになると思います」
「セッピョル4」と「グローバルホーク」、形が酷似していた。
グローバルホークは偵察用だというが…。
安全保障ジャーナリスト・吉永ケンジ氏
「(セッピョル4が)アメリカが持っているような高性能なものかというと、ここはかなり疑問があると思います」

他国のドローンを模倣し開発を進めているとみられる北朝鮮。いま懸念されているのが、ウクライナとの戦闘に派兵し、関係が近いロシアからの技術提供だ。
およそ1年前、当時のウクライナの高官は、ロシアがシャヘド型ドローンの技術を北朝鮮に提供していると明らかにした。

ロシアのドローン工場の内部映像を見ると、翼の長さが2メートルを超える黒い機体が映っている。これがシャヘド型ドローンだ。
シャヘド型ドローンは、ロシアの主力兵器の一つとされ、量産が進んでいるとみられる自爆型ドローン。その航続距離は2000キロにも及ぶという。

仮に北朝鮮が保有した場合、日本全土が射程圏内に収まることになる。
安全保障ジャーナリスト・吉永ケンジ氏
「日本に対しても、軍事的プレッシャーを与えられる」
さらに──。
安全保障ジャーナリスト・吉永ケンジ氏
「北朝鮮はさらに、そこに独自のAIを加味すると言っていますので、性能がよくなる。そういうことも十分考えられる」
シャヘド型ドローンの性能を、より向上させる可能性を指摘した。

では、日本はどうやって他国からのドローン攻撃を防ぐのか。バンキシャは、愛知県にあるドローン製造企業を訪ねた。見せてくれたのは──。
ドローンメーカーの社長
「我々の試作機においては、そのまま体当たりしていくと」
向かってくるドローンに、機体をあてて落とすという“迎撃ドローン”。防衛省は迎撃ドローンを取得するため、民間企業に募集を行った。今後は、実証実験を行う方針だという。
(7月5日放送『真相報道バンキシャ!』より)