ニュースライト

スタッツ・パフォーム社の分析メディア「Optaアナリスト」はワールドカップ(W杯)北中米大会決勝トーナメントの日本戦におけるブラジルの劇的な逆転勝利と、チームを導いたカルロ・アンチェロッティ監督(67)の卓越した手腕について解説した記事を掲載した。
同記事によると、ブラジルは前半動きが鈍く、日本に先制を許す苦しい展開となった。だがアンチェロッティ監督だけは周囲の騒がしさの中、1人冷静さを保っていたという。
ハーフタイムでのルーカス・パケタの交代は負傷によるやむを得ないものだったが、同監督は中盤で同じタイプの選手ではなく、活気あふれるFWエンドリッキの投入に踏み切った。劇的な変化をもたらしたわけではないが、中央のエリアに前半の大部分で欠けていたエネルギーとダイナミズムを与え、布陣にわずかな変化も生まれたとOptaアナリストは説明している。
また、アンチェロッティ監督はカゼミロを下げるという誘惑にも打ち勝った。同MFは前半にイエローカードを受けており、日本の先制点の場面では佐野海舟にあっさりとシュートを許したが、指揮官はカゼミロの長所が短所をまだ上回っていると明確に感じていたもようだ。結果として、カゼミロがヘディングで同点ゴールを決めた。
それは、後半のブラジルのよりダイレクトなアプローチを反映したゴールだった。前半のクロス数が12本だったのに対し、後半は27本のクロスを供給した。W杯1試合でこれ以上の数のクロスを記録したのは、1966年以降、2試合しかないという。
明らかに、ブラジルの意図は日本の最終ラインにできるだけ多くの空中戦のプレッシャーをかけることだった。決して革命的な戦術とは言えないが、それが彼らの強烈なプレッシャーを維持する助けとなった。
さらに交代で投入されたマルチネリが追加タイムに決勝点を挙げ、ブラジルは歴史的な早期敗退の危機を回避した。
Optaアナリストは「内容は決して美しいものではなかったが、過去のブラジルに欠けていた『逆転する粘り強さ』を示した。スター選手以上に、名将アンチェロッティの存在と手腕こそがチーム最大の武器であることが証明された試合であった」と記している。