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8月23日、秋篠宮ご夫妻の次女である佳子さまが大阪・関西万博を視察する。当日朝に空路で大阪入りし、午前中は日本館を視察。午後には「夜の地球 Earth at Night」や今年6月に公式訪問されたブラジル館、ペルー館などを視察後、東京に戻られる予定だという。
3月の開幕式には天皇陛下で「お言葉」を述べられ、5月のゴールデンウイーク明けには愛子さまが万博を視察している。しかし、今回の佳子さまのご視察は、これまでにないほどの「厳戒警備」となる見込みである。
大阪府警のX氏は、
「とんでもない警備になりそうだ。今回の万博では、最も緊張する警備になる」
と緊張気味に話す。
警視庁幹部のZ氏によれば、天皇皇后両陛下をはじめとする皇室の方々の警備計画は、常に国民の出迎え人数を想定して策定される。警備が最も強化されるのは天皇皇后両陛下であることは言うまでもないが、
「天皇皇后両陛下をはじめ、皇室方の警備では、どれくらいの国民のお出迎えがあるか、想定、考慮して警備計画を策定します。最も、警備を強化するのは天皇皇后両陛下であることはいうまでもありません。ただ、最も緊張が高まるのは佳子さまともいえます。
皇室で今、最も人気が高いという表現がいいのかどうか分かりませんが、多くの国民が集まるのは佳子さま。それは愛子さまよりも2倍、3倍という想定があるほどです。日本が総力をあげて世界にアピールする万博にご視察にお越しになるとなれば、さらに、緊張感が高まる警備になります」
と話す。
天皇皇后両陛下が視察に出向かれる場合、お出迎えの国民は比較的年配者が多い傾向にあるが、佳子さまや愛子さまの場合は、若い世代がかなり含まれているのが特徴である。
前出・大阪府警のX氏は、佳子さまのご視察時に集まる若者たちについて、
「アイドルを見るような感じで、集まってくる若者もかなりいます。中には近づいてプレゼントを渡そうとしたり、ツーショット写真を撮ってもらえないかと、スマホに自撮り棒を用意してくる人もいます」
と指摘する。
天皇皇后両陛下などの場合は、警備が注意するとすぐに従ってくれることが多い一方、とりわけ人気が高い佳子さまの場合は、
「いくら警備が声をかけても本人が現れると、興奮、フィーバーして何をするか、予測できないことがありますね」
とX氏は警備の難しさを語る。
警視庁のZ氏は、警備の目が及ぶ範囲が万博会場内にとどまらないことを強調する。一部の熱心なファンは、佳子さまがどのホテルに宿泊するのか、どの飛行機に乗るのかなどを探して、
「会いたい、写真を撮りたいという熱心な方もおられます」
と行動するケースもあるという。
さらに懸念されるのは、
「また、YouTubeなどSNSでバズるような動画を撮影したいあまり、物を投げたり、大声を出したり、大きな音を出すなど不測の事態も考えられます」
という点である。
このため、警備は万博会場だけではなく、東京と大阪の往復経路はもちろんのこと、万博からは見えないような場所まで広範囲に及んでいる。過去の佳子さまのご視察などで
「怪しいと思われている人物もいないわけではなく、そちらもケアしている」
とZ氏は明かす。
このような厳重な警備体制の中で、大阪府警は日常使用している回転式拳銃ではなく、自動小銃で万博の警備にあたっているという。これは、現在の大阪府警幹部が東京オリンピック・パラリンピックの警備を担当した際、自動小銃を装着させた経験が背景にあるとされ、万博でも同様だという。
しかし、この慣れない装備が原因で、6月15日には大阪府警の警官が拳銃を触っている際に実弾1発を誤射するというアクシデントが発生している。
《大阪府警は16日、大阪・関西万博の会場近くに駐車中の警察車両内で、第2機動隊に所属する男性巡査長(28)が拳銃の実弾1発を誤射する事案があったと発表した。けが人はいないという。
警備1課によると、巡査長は万博の警備を担当。15日午後7時ごろ、警察車両内で勤務の交代のために装備していた拳銃を取り外し、収納する際、弾が入っていることに気づかず、実弾を発射させたという。
実弾は車両の床に向かって発射され、車外には出ていないとみられるが、見つかっていないという。車両は万博の会場外の一般の来場者が立ち入ることのできないエリアに駐車していた。車両内には他に機動隊員4人がいたという。》(6月16日朝日新聞記事)
また、大阪府警では8月3日に暴力団担当の捜査4課の刑事2人が、捜索先で関係者を暴行した、特別公務員暴行陵虐容疑で逮捕。
8月20日には、男性警官が酔っ払い、他人の自転車に乗って帰った、占有離脱物横領と道路交通法違反(酒気帯び運転)の容疑で書類送検、停職3カ月の懲戒処分となった。身内から“ボロ”が出ることで有名だ。
こんな背景もあり大阪府警のX氏は、
「今の大阪府警幹部が、東京オリンピック・パラリンピックの警備を担当。その時は、自動小銃を装着させて警備にあたった。万博も同じ自動小銃を使っている。慣れないため、誤射があったと聞いている。
佳子さまがお越しの時には、絶対にそのような失敗はできません。とにかく、うちは情けないが『自爆』というか、内輪で失敗することが数知れない。佳子さま視察でそんなことがあったら、とんでもないことになる。トップ以下、みんな異常なまでに緊張している」
と、更なる緊張感をにじませる。
今年5月に愛子さまが2日間にわたって万博を訪問した際も、パビリオンの移動経路などには朝早くから多くの人が押しかけた。愛子さまの姿が見えると大きな歓声があがった。今回の佳子さまの視察では、その熱狂がさらに高まると予想されている。万博会場の開場時刻である朝9時と同時に、佳子さま目当ての「場所取り合戦」が展開されるとみられる。
とある皇室ファンだという女性は、
「8月下旬に佳子さまが万博にくると聞き、そのあたりの朝一番で入場できるチケットを軒並み予約。8月23日は朝9時半、混雑が少ない西ゲートからの入場をゲットしている。
一番人気の高い佳子さまを目の前で見たいという皇室ファンはすごく多く、私もSNSでどの場所で遭遇できるか、どんなファッションでいらっしゃるのか情報交換しています。万博で佳子さまにお会いできるのは最初で最後ですから、気合が入る。
入場したら最初に視察される日本館まで走っていけるように、スニーカーをはいて家の近くでこけないように走る練習しています」
と意気込みを語る。まさに「大フィーバー」の兆しを見せている。
国民からの絶大な人気とそれに伴う特有の警備上の課題を抱える佳子さまの万博ご視察。警備当局は、過去の誤射の反省も踏まえ、万全の体制で臨むことになる。この大フィーバーが予想されるご視察が、アクシデントなく無事に終わることを願うばかりである。