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ラットの頭を別のラットの体に移す「頭部移植」に成功、脳にダメージはなし

4/28(金) 10:35


手術の間に血液を失い脳にダメージを与えてしまうことなく、ラットの頭部を別のラットの体に接合する「頭部移植」に成功したと報告されました。ポイントは、手術の間、ドナーの頭部を「生きた3体目のラットの血管」とつないでおくこととのこと。
A cross-circulated bicephalic model of head transplantation. - PubMed - NCBI
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28429535
Scientists Just Transplanted Small Rat Heads Onto Bigger Rats - Motherboard
https://motherboard.vice.com/en_us/article/scientists-just-transplanted-small-rat-heads-onto-bigger-rats
「動物の頭部を別の動物の体に移植する」という実験は新しいものではなく、1950年に臓器移植の道を切り開いたウラジミール・デミコフ博士が「双頭の犬」を作り出し、1970年には猿の頭部移植が行われたことが知られています。当時の実験では、いずれの動物も短期間は2つの頭を動かし餌を食べることなどができたようですが、長くは生きられませんでした。そして現在も、人間の頭部移植の実現を目指して実験が繰り返されています。
今回、血液を損失してラットの脳を損傷することなく頭部移植することに成功したのは、中国の研究チーム。研究結果はCNS Neuroscience & Therapeutics上で発表されています。

血液の損失による脳の損傷を防ぐため、研究者らが用いた方法は、ドナー、レシピエント以外にもう1匹のラットを用意するという方法。頭部を切断されたドナーのラットの血管を、3体目の生きたラットの血管と接合しておき、血液の循環を保ちつつレシピエントに頭部を移植。移植が終わってからドナーの頭部の血管とレシピエントの血管と接合します。これよって、血液の損失によって脳にダメージを与えることなく、施術の間、ラットの脳は正常に活動し続けたとのこと。

なお、人間の頭部移植を目的としたプロジェクトは上記の他にも行われており、以下の記事から頭部移植に歴史や「永遠の命さえ夢ではない」と語られるプロジェクト「HEAVEN」について読むことが可能です。
人間の頭を切断して他人の体に移植するプロジェクト「HEAVEN」と「GEMINI」とは? - GIGAZINE

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