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社内Wikiや非公開の日記など、ローカル環境でWordPressを使いたい、という場合があるでしょう。
そんなとき、XAMPPやMAMPといった、ローカル環境でPHPが使える環境を構築し、そこにWordPressをインストールするというのが一般的です。
しかし、もっと簡単に、WordPressのローカル環境を構築できるとしたらどうでしょうか。
たった一度のインストールで複数のローカル環境を構築でき、PHPやSQLのバージョンも簡単に切り替えられるツールがあります。
それが、今回ご紹介する「Local」です。
Localを使えば、サーバーの知識があまりなくても簡単に利用し始めることができ、あっという間にWordPressのローカル環境が完成してしまいます。
今回は、WordPressのローカル環境を簡単に構築できる「Local」の概要や使い方をご紹介していきます。
画像引用元:pexels.com
ローカル環境とは、インターネットなどのネットワークで接続されていない、独立した環境という意味です。
よりシンプルに言ってしまえば、個人のコンピュータの内部は基本的にはローカルな環境ということになります。
つまり、あなたがコンピュータ上でワードやエクセル、パワーポイントなどのソフトウェアを使ってファイルを操作するときは、ローカルで作業をしていることになります。
ローカル環境は、社内Wikiや非公開日記など、外部ネットワークからは閲覧できないような状態で閲覧・編集できるシステムを作るのにも便利ですし、開発者がサーバーにアップロードする前のテスト環境を構築するためにも使われます。
画像引用元:pexels.com
WebサイトやSNSなどのWebアプリケーション・Webサービスを立ち上げる場合、いきなりサーバーにアップロードして、ブラウザ経由で誰もがアクセスできる前に、うまく作動するかどうかをテストしなければなりません。
個人用のコンピュータの多くはWindowsやmacOSが使われますが、サーバーの多くはLinuxというOSで作動しています。
そのため、Webの管理者はLinuxでのローカル開発環境を準備し、サーバーにアップロードするためのテストをWindowsやmacOSでも行えるようにする必要があるのです。
ここで登場するのが、XAMPPやMAMP、VirtualBoxやVagrantといった仮想マシン作成ソフトです。
こうしたソフトウェアを利用することで、コンピュータに仮想マシンを作成でき、WindowsやmacOSを利用しているひとでも、同一コンピュータ内にLinuxで作動するコンピュータを持つことができるのです。
今回ご紹介するLocalは、その仮想マシン作成ソフトのひとつです。
それでは早速、Localのダウンロード・インストール・利用方法を確認していきましょう。
スクリーンショット:2017年10月
Localのページから、「FREE DOWNLOAD」と書かれたボタンをクリックし、ダウンロードを行います。
スクリーンショット:2017年10月
ボタンを押すとダウンロードパネルが表示されます。
MacかWindowsかを選択し、項目を入力します。
「Work Email」(職場のメールアドレス)を入力し、「Number of Website」(WordPressサイトの数)を選択するだけでもダウンロードは可能です。
スクリーンショット:2017年10月
ダウンロードされたファイルを解凍し、アプリケーションフォルダに移動しましょう。
Localのアイコンをダブルクリックして、Localを立ち上げましょう。
わずか数クリックで、WordPressのローカル環境を構築することができます。
スクリーンショット:2017年10月
まず、最初の画面で「Let’s Go」のボタンをクリックします。
スクリーンショット:2017年10月
すると、セットアップが始まり、「Virtual Box」「Host Machine」「Local Image」の設定が自動で始まります。
環境にもよりますが、セットアップ自体は概ね3〜5分程度で完了します。
続いて、WordPress自体を設定しましょう。
スクリーンショット:2017年10月
まずは、サイトの名前を入力します。
オプションを選択すると、ドメインやローカルの保存場所を指定できますが、特別必要がなければ、そのままで進めましょう。
スクリーンショット:2017年10月
続いて、サーバーを設定します。
ここも、デフォルトのまま進めましょう。
なお、サーバーのオプションを選択すると、サーバーやPHP、MySQLのバージョンを指定することも可能です。
スクリーンショット:2017年10月
さらに、ユーザー名やパスワードを設定します。
スクリーンショット:2017年10月
しばらくすると、ステータスが表示されます。
この画面になったら、設定完了です。
スクリーンショット:2017年10月
WordPressサイトの確認は非常に簡単です。
ステータス表示画面の「VIEW SITE」と書かれているボタンをクリックするだけです。
スクリーンショット:2017年10月
すると、このようにWordPressサイトが表示されました。
スクリーンショット:2017年10月
サイトのアドレスは、「SITE DOMAIN」と書かれているところに表示されています。
「CHANGE」をクリックすることで、アドレスを変更することもできます。
スクリーンショット:2017年10月
サイトのローカル設定ファイルは、サイトのプロジェクト名が書かれているところの下に表示されています。
これをクリックすることで、ファイルを編集することも可能です。
スクリーンショット:2017年10月
WordPressの管理画面は、「SITE DOMAIN」の後ろに「/wp-admin」を入力してアクセスをします。
先ほど設定したユーザー名やパスワードで設定画面に入ることができます。
スクリーンショット:2017年10月
デフォルトのままではWordPressは英語表記になっているので、「Settings」>「General」と移動して、「Site Language」(サイトの言語)を「日本語」に設定します。
スクリーンショット:2017年10月
すると、このように日本語で表示することができました。
Localを使えば、非常に簡単ではありますが、高性能で、汎用性の高いWordPress用ローカル環境を構築することができます。
ブログを作成する前に記事を書き溜めておいたり、開発環境として使ってみたり、さまざまなことに利用することができるでしょう。
Localは、WordPressのローカル環境を複数構築できるという面でもメリットは大きいです。
Flywheelに接続して、共有可能なURLを作成することで、クライアントに見せることも可能です。
簡単にインストールでき、すぐに使えるので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。