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室内だけでも飼うことができ、あまり手がかからず、適度な距離感を持って接してくれる猫。そのエレガントな身の振る舞いが大好きだという人がいれば、一方で、腹立たしほど自分勝手で、冷たくて、よそよそしいと感じる人もいる。
では飼い猫の本質とはなんだろう?どう思って人間たちと生活を共にしているのだろうか?猫にとって一番居心地のいい人間ってどんな人なのだろう?
様々な研究からひも解かれた猫と人間に関する情報を見ていくことにしよう。
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わたしたちが生活を共にする相手として選ぶ猫は、単独で行動するリビアヤマネコから進化した。しかし、野生化したイエネコでも集団を作り、そうした資質が強ければ、他者と友好的な相互関係を築くことができる。
猫が集団の中で生きることができる能力を、人間は何千年もの間利用してきた。ペットとしての価値がわかる前、穀物を荒らすネズミなど害虫を捕食する猫の能力を人間がうまく活用したことから、そのつきあいは始まった。
現在では、猫はもっとも人気があるペットの一種だ。イギリスだけでも推定1000万匹以上が生活していて、イギリス家庭の25%前後が少なくとも1匹の猫を飼っている。
一般的に、猫はその社会的行動や人との関係について、犬ほど研究されてこなかった。おそらくそれは、進んで研究対象になってくれないという認識があるからだろう。
それでも、イギリスの研究によると、猫は自分の飼い主と愛情あふれる絆を築くことがわかっている。しかし、これは単に安全や餌を与えてくれるからだけなのかどうかは、まださまざまな議論がある。
猫がもっともいい関係を築く相手は、どうやら大人の女性のようだ。猫と人間の関係の質がいろいろ変わるのは、人間側の行動の違いによって説明できるかもしれない。
例えば、男性は座りながら猫と関わることが多いと考えられている。それに対して女性は、床に寝転がって猫目線で彼らと関わることが多い。
大人はたいてい声をかけてから猫に触れて構う。そのアプローチに反応するかどうか、猫の選択肢を尊重するのだ。
ところが、子ども、特に男の子はいきなり直接猫を触ったりして、嫌がられることが多い。また、猫のほうから最初に仕掛ける関係は、人間側からのアプローチで始まる関係よりも長く続く傾向がある。
猫の性質は、遺伝的要因とこれまでの体験から学んだこと(環境的要因)、つまりおなじみの野生と養育の混合に関係していそうだ。
例えば野生でも、成長の早い過程(生後6週か7週くらいまで)で親切なやさしい人間と接触した子猫は、人間との関係をうまくこなし、成長してから初めてこうした体験をした子猫よりも人間にとって扱いやすいペットになる傾向がある。
そしてまた、父親猫が人懐っこくて、人間と接触がある子猫はとてもフレンドリーになるという。だが、父親猫が人懐っこくても、人間と接触がない場合の子猫は、人間に対して警戒心を見せるようだ。
父親猫があまり愛想が良くない子猫でも、人間と接触がある場合には、フレンドリーな態度を見せるという。
その結果、人に遊んでもらいたい猫と、エサを食べたい猫の数はほぼ同じであることがわかった。重要なのは、おもちゃや香りのほうを好む猫の数は少なかったということだ。
猫がエサよりも、人間とかかわるほうを好むという事実は、長年信じられてきた「猫はエサのためにしかたがなく人間に従っている」という説に反している。
猫は、世話をしてくれる人から話しかけられたリ、撫でられたりする社会的接触なしで、ただエサをもらうだけでは、人間との社会的な絆というものを維持することはできないという発見である。
つまりどんなに愛情をもって育てても、よそよそしい性格の猫はよそよそしいままなのだ。猫は個性豊かで、個体差が激しい動物なのである。
まだまだ謎の多い猫だが、今後の研究によってわかるようになるのかもしれない。
これから猫を飼おうとしている人は、彼らをペットとして家に連れて帰る前に、まずその猫のことをよく知り、どう行動するかを観察し、猫の選択に敬意を表するべきだろう。
ちなみにうちの猫、けもは、遊んでほしいときは自ら猫じゃらしを口にくわえて私の前に運んでくるので、猫が餌だけの為に人間と一緒にいるわけではないということはわかりすぎるほどわかっている。ももの方も撫でて欲しくて私の膝を肉球トントンしたあと私を誘導してゴロンするしな。
でも両者とも前に飼っていたコテツのように自ら膝に乗ってくるタイプではないわけで、猫ってホント個体差がすごくって、みんな違ってみんなイイ!
via:journals・appliedanimalbehaviour・theconversationなど/ translated konohazuku / edited by parumo
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