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黄砂でも大ウソ。汚染物質をバラまきながら責任転嫁する中国が世界を滅ぼす

黄文雄『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』
4/14(金) 05:00

Beijing,,China.,15,March,2021.,The,Worst,Sandstorm,In,10

北京の大気汚染指数を最悪レベルに陥れ、13日には東京でも観測された過去最大級の黄砂。習近平政権は自らの責任を決して認めませんが、その原因を招いたのは中国共産党と言っても間違いないようです。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、黄砂問題の元凶が中共による国土の砂漠化と、経済発展による里山の破壊にあると指摘。中国政府が主張する「自然現象説」「モンゴル元凶説」がウソであることを暴いています。

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2023年4月12日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄(こう・ぶんゆう)
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

汚染物資も付着する過去最大級の黄砂。世界を滅ぼす中国の責任転嫁

【黄砂】北京で汚染レベルマックス 12日は日本にも飛来「大陸の汚染物質が一緒に…」

中国で過去最大の汚染レベルの黄砂が発生、4月12日からこの汚染黄砂が日本に飛来するというニュースが報じられています。

この黄砂については、台湾でも大きく取り上げられ、中国北方では999という最大数値レベルの大気汚染が発生していると報じています。新疆、内モンゴル、寧夏、山西、河北、北京、天津、山東から上海あたりまで南下して広範囲に黄砂被害が発生しているようです。

華北地區空品再度999爆表 鄭明典:今年中國沙塵暴有點多

ちなみに、かつての黄砂飛来のときには、「PM2.5」という言葉がよく使われました。PM2.5とは、微小粒子状部室のことであり、直径2.5マイクロメートル以下の小さな粒子のことです。ですので、黄砂の粒子も2.5マイクロメートル以下であれば、PM2.5になります。

PM2.5は、粒子が非常に小さいため肺の奥まで入りやすく、ぜん息、気管支炎、肺がん、不整脈などの影響が懸念されています。加えて、黄砂には中国大陸の大気を漂う汚染物質が付着して飛来する可能性が高いため、さらに健康被害が拡大する恐れもあります。

12日から黄砂大量飛来か 濃度高いおそれ 大気汚染物質を含み健康被害に注意

PM2.5の拡散予想によると、4月12日から本格化して、16日ごろにはさらに濃度の濃いPM2.5が日本に飛来しそうです。皆さん、十分に注意してください。

PM2.5 拡散予想

この黄砂について、中国は「中国だけの責任ではない」と反論してきました。中国国内での黄砂の40%は国外からやってきており、そのほとんどはモンゴルからだと主張しています。また、「黄砂は自然現象だから、もともと仕方がないものだ」という意見も少なくありません。

大規模黄砂「中国だけの責任ではない」―中国メディア

黄砂やPM2.5の被害は韓国にも及んでいますが、とくに韓国側が中国由来の大気汚染だと主張すると、たいてい中国側は「根拠がない」「また韓国が中国の責任にした」などとよく真っ向から否定します。かつての属国から文句を言われるのが気に食わないのでしょう。

また、このようなときに主張するのも、「モンゴル元凶説」です。とにかく黄砂はモンゴルで発生していると、原因をモンゴルに押し付けています。

韓国の大気汚染 中国外務省が改めて責任否定「根拠ない」
「韓国メディアがまた中国のせいに」=過去10年で最悪の“黄砂”めぐり中国メディアが不満

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真っ赤なウソだった「自然現象説」「モンゴル元凶説」という中国の主張

このように、中国は「自然現象説」「モンゴル元凶説」を振りかざして自らの責任はないと主張しますが、これは真っ赤なウソです。

うそつき呼ばわりされた韓国も、韓国に飛来する黄砂のほとんどが中国の内モンゴル高原から飛来していることを、NASAの衛星写真を根拠に反論しています。

【独自】モンゴル発の黄砂? 中国のうそがばれた

黄砂の原因のひとつは、中国国内である内モンゴルで砂漠化が進んだことです。中国の内モンゴルが急速に砂漠化したのは1960年ごろからで、それは中国共産党がこの地に中国農民を移住させたことと、遊牧民を定住させたことが原因でした。

それまで遊牧民は一定のところにとどまらず、家畜とともに移動して草を食べさせていたため砂漠化は起こらなかったのですが、中国共産党が定住化政策をとったため、過放牧状態になり、とくにヤギは根まで食べてしまうため、砂漠化が進んだのです。

さらに内モンゴル地域に漢人の農民を移住させたことで、人口も過密となり、ますます砂漠化が深刻化しているのです。黄砂問題はもともと中国が蒔いた種なのです。

森林ジャーナリストの田中淳夫氏は、中国の環境問題を研究してきた大阪大学大学院の深尾葉子准教授の説を引用しながら、黄砂の原因は経済成長による中国の里山の破壊にあると解説しています。

黄砂の飛来は中国の里山が破壊されたから。植林も砂漠化の一因だった!

深尾准教授によると、黄砂が飛来するのは従来言われてきたタクラマカン砂漠ではなく、黄土高原や内モンゴル、華北地方だとのこと。従来、乾燥地であるこの地域の農地は、それほど土壌がむき出していなかったものの、経済成長下で草原の耕地化、放牧頭数の増加、地下資源の採掘などの過剰な開発が進められたことが大きな要因だということです。

深尾准教授は、内モンゴルの草原には「髪菜」という藍藻の一種が地表を覆って表土の飛散を防いでいましたが、薬膳料理の食材として非常に高価で売れることから過剰採取され、土がむき出しになってしまったといいます。

また、漢方薬の材料となる「甘草」も根こそぎ採取され、燃料のための伐採も進みました。経済成長による高級食材や薬材の需要増が中国の里山を破壊し、砂漠化を進めたのです。

田中氏は、中国政府が行っている耕地に植林して森林に戻す「退耕還林」や放牧禁止策も逆効果だという、深尾准教授の分析も紹介しています。

というのも、乾燥地に木を植えると樹木がもともと少ない水を吸い上げて、さらに乾燥を進めてしまいますし、また草原での放牧を禁止されると、遊牧民は限られた狭い範囲に牛や馬を放牧するので、植生を壊し、さらには餌のために草原を耕地化せざるをえなくなるからです。

このように、あくまで黄砂問題は中国による人災なのです。にもかかわらず、中国側がその責任を自覚せず、他国の責任にしているかぎりは対策もなおざりとなり、被害はますます拡大していくことでしょう。

中国では北京の大気汚染を水で流すために、ヨウ化銀を搭載したロケット弾を大量に発射して、人工降雨を繰り返してきましたが、そのために、周辺地域や日本で集中豪雨や干ばつが頻発していると言われています。しかもヨウ化銀には弱い毒性があるため、動植物への汚染も懸念されています。

2010年には、陝西省渭南市華県で、ペンキで禿山を塗る「緑化政策」が行われ、現地政府担当者が「最も先進的な緑化方法」だと胸を張ったという記事が有名になりましたが、そのくらい中国人は環境保護には無頓着です。

最先端トンデモ緑化技術再び=ペンキ一塗りではげ山があっという間に緑の山に―中国

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環境が悪化するなら他の地域から略奪すればいいと考えるお国柄

中国の「本物」の植林支援のために、日本は小渕政権のときに100億円を拠出して「日中緑化交流基金」を設立しました。これにより2014年までに植林面積は6万5,000ヘクタールにのぼりました。

ところが、事業継続を望む日本側が、基金残高が15億円に減ってきたところで中国政府に対して出資を持ちかけたところ、これを拒否しました。世界第2位の経済大国になっても、自分のカネではやりたくないということなのでしょう。インターネット上では、「大中国は日本の助けなど必要ない」という声もあったそうです。

またもや中国が恩知らず…日中友好の緑化基金への出資を拒否か 「大中国は日本の助けなど必要としない…」
中国が日中緑化基金への資金拠出を拒否=「よく拒否した!」「日本が中国のことに手出しするのはお断り」―中国ネット

ちなみに日中緑化交流基金は2021年3月、「所期の目的を達成した」ということで、事務局を閉鎖しました。この日中緑化交流基金について、内モンゴル出身で日本に帰化した文化人類学者・楊海英氏は、中国が日本の善意を悪意として捉え、中国人もまったく評価していないうえ、かえって自然を破壊するということで、批判されていました。

日本の100億円緑化事業が遊牧民の自然を破壊する

いくら環境が悪化しても、自分たちの問題だと捉えられないのが中国人です。環境が悪化するなら、他の地域から略奪してくればいいと考える。だから古代から、乾燥地帯である中国の北部は南の資源に寄生してきました。そのため中国では南北の対立が現在もなお続いているのです。黄河文明と長江文明は古代から対立しており、南方の揚子江流域の楚が中国と認められたのは戦国時代になってからです。

また、1,000年前の宋の時代には、宋王朝の祖訓として、南人(南方人)は絶対に宰相に起用しないという決まりがありました。辛亥革命後の南京・広州諸政府と北京政府との対立も、蒋介石率いる南京政府の国民革命軍に北京政府が打倒されたのも、こうした南北対立の歴史があったからです。

現在では、南の水資源を北に運ぶための運河建設計画「南水北調」が進行中で、一部は完成しましたが、どの水も汚染されていることと、水の供給側である長江の水位が下がり、流域の経済や環境に深刻な影響を与える可能性があると危惧されています。

中国を潤す揚子江が干上がる?――気候変動か、北京への送水か、それとも三峡ダムのせいか

日本では近年、国連で採択された「SDGs」(持続可能な開発目標)という言葉が多用され、企業なども積極的にSDGsに向けた対策を行っていますが、本当にこれが必要なのは中国です。中国問題を解決することこそが、世界の持続につながります。そのために中国に圧力を掛け続けなくてはなりません。逆に、日本の森林を伐採して国土を中国製太陽光パネルで埋め尽くすなどということは、亡国への道なのです。

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