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ベヨネッタは、パクチーのような魅力の持ち主。『ベヨネッタ3』に備えて、Switch版『1』と『2』で過激な魔女のアクションを遊び尽くしておきたい

2/2(金) 12:00

 2009年に1作目が発売され、その主人公のビジュアルやゲーム内容が国内外で話題をかっさらったアクションゲーム『ベヨネッタ』。2014年には続編である『ベヨネッタ2』がWii Uで発売。そして2017年末には、Nintendo Switchで『ベヨネッタ3』発売決定の一報が電撃的に発表! ゲームメディアを賑わせたのはまだまだ記憶に新しいはずだ。

『ベヨネッタ3』がNintendo Switch向けに開発中&『ベヨネッタ ∞CLIMAX EDITION』も2018年2月17日に発売決定

任天堂は、“The Game Awards 2017”で発表された『ベヨネッタ』関連情報について、商品情報等の詳細を明らかにした。

 『3』の発売決定を受け、シリーズの原点である『ベヨネッタ』と『ベヨネッタ2』もNintendo Switchに移植される運びとなり、『3』に先んじて、2018年2月17日に発売となる。今回は、そんなNintendo Switch版『1』と『2』を発売前に先行体験。本記事ではアクションゲームの傑作である『ベヨネッタ』シリーズの魅力について語らせていただきたいと思う。とくに、シリーズ未経験者で、ちょっと興味があるという方々には読んでいってもらいたい。

ベヨ姐さんはパクチーと同じ

 まず何より注目してほしいのは本作の主人公である“ベヨネッタ”の存在。『ベヨネッタ』という作品がおもしろいのは、彼女がとっても魅力的なキャラクターだということも大いに影響している。

 彼女は記憶を失った魔女。尼僧の格好でワケアリ死体の葬儀を代行しながら、集まってきた天使たちを日々地獄送りにしている。盛りまくった長い黒髪(『2』ではショート)に知的で女教師っぽいイメージを彷彿とさせてしまうメガネ。口元にあるほくろがセクシーで、そのうえヒマさえあればロリポップキャンディーを舐めているという……エロいお姐さんだ。

 ゲーム中に突然、素っ裸同然になったり、挑発的なポーズをしたり。過激な大人のジョークを連発してきてドギマギさせられてしまったり。いい大人が翻弄されてしまうのは海外でも同じなのか、『ベヨネッタ』が初めて発売されたときは彼女の溢れる個性が海外でも一時期かなり話題になったと記憶している。

『2』ではショートカットに。

 それだけだとただの危ないお姐さんなんだが、時折、お茶目なところをチラ見せしてくるのがまたニクい。そんなところがなぜだかかわいく見えて、彼女の魅力を大いに引き立てているのは間違いない。そして何より強くてかっこいい。女性が主人公のゲームは多いけれど、ベヨネッタのようなタイプはなかなかほかにいないので気付けばすっかり虜になっているというわけ。要所で流れる『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』に乗せて華麗に立ち回る姿なんかは、もうほんとスタイリッシュで美しい。

 ただ、ゲームを遊ばずにベヨ姐さんのビジュアルだけを先行して見てしまうと、あまりにインパクトが強過ぎてちょっと引いてしまう気持ちもわかる(笑)。とくに、『ゼルダの伝説』のリンクや『メトロイド』のサムスのコスチュームを纏っている姿は、惚れ込んでいる私でも初見時は真顔になってしまった気がする。カットシーンなどでもどちらかと言えばギャグ寄りな要素が多いので、最初はその勢いに取り残されてしまうかもしれないが、そんなコミカルさも魅力のうち! ひとまずは、『ベヨネッタ』という作品は主人公がとても魅力的、というのを覚えておいてもらいたい。ほら、食べ物なんかでもクセが強くて最初はあまり食べられなかったのに、しばらくすると食べたくなって、それを繰り返しているうちにすっかりハマってしまうパクチーみたいなのがあるでしょ? あんな感じ。

 そうそう、日本語版の声は少佐こと田中敦子さんが担当しているのだが、これは改めて説明する必要もないだろう。ただただ最高である。もちろん音声を英語に切り替えることも可能なので、気分を変えてプレイすることもできる。

いつでも銃撃に繋がるシステムを考えた人は天才

 技の種類がとてつもなく豊富で、それを自在につなぎ合わせてくり出せるコンボの数々。適当にボタンをポチポチしているだけでもベヨネッタが流れるように動き回り、華麗に大技を決めてくれるのは本当に気持ちがいい。

 加えてコンボの後半は、みずからの黒髪を触媒にして巨大な魔獣の一部を召喚し、ダイナミックに攻撃する“ウィケッドウィーブ”に変化。これがもう超絶ド派手! 敵が大勢いるときなんかはカオスになり過ぎて、自分がどこにいるかわからなくなることもあるのが玉に瑕だけど、たまらなくスカッと爽快な気分にさせてくれる。ふだんはバトルスーツに変化させて身に纏っている髪の毛を、魔獣に転用して攻撃するため、一時的に素っ裸同然みたいな格好になるのも微笑ましくて好きだ。

 極めつけはボスなどの大型の敵へのトドメにくり出す“大魔獣召喚”で、コンボ攻撃のウィケッドウィーブではチラ見せレベルだった魔獣をフルに喚び出し、バカでかい魔獣を操って天使をギッタンギッタンにするのはかなり衝撃的。ベヨネッタが素っ裸同然でポーズを決める姿も、いろいろな角度から映しちゃったりするので、二重の意味で衝撃を受けることになるだろう。

 ほかにも注目の要素はてんこ盛りで、襲ってくる敵を踏んづけたりビンタしてあげたりする“お仕置き”、残酷な拷問器具を使って懲らしめる“トーチャーアタック”、攻撃をギリギリで回避することで時間の進みを遅くする“ウィッチタイム”などなど、ベヨネッタを動かすことが無上の喜びに感じられるような要素をこれでもかと詰め込んである。

 そんな枚挙にいとまがないアクション要素の中で、個人的にめっちゃ好きなのが“銃撃”。いままで挙げた要素と比べると地味だけど、『ベヨネッタ』の銃撃は長いアクションゲームの歴史の中でも最高にかっこいいんじゃないかと思っている。

 もっともベーシックな装備のベヨネッタは両足のヒールに銃を取り付けており、両手に持ったものと合わせて合計4丁の銃を使いこなす。ビジュアルインパクト的にこれだけでも頭がおかしくて(いい意味で)イカすのだが、私が気に入っているポイントは“いつでも銃撃をコンボに割り込ませられる”ところ。

 ふつうに連続でパンチを繰り出しながらダダダダッ(銃撃の音ね)。パンチから回し蹴りしてダダダダッ。ジャンプ中にパンチと蹴りを放って着地と同時にダダダダッ。回避しながらあらゆる方向にダダダダッ。ブレイクダンスをしながらダダダダッ。という具合で、もうだいたいの局面で銃撃が可能。しかも2丁、3丁の銃から発砲するのは当たり前なので、そこら中に銃弾を撒き散らすことになる。これがもうタマラナイ! モデルのように歩きながら銃単体で攻撃もできるため、意味もなくつい発砲してしまうんだよね。ああ、Joy-Conから伝わる振動も心地いい……。

 さらに言えば、『ベヨネッタ』での銃撃は、しっかりとダメージソースにもなり非常に便利。自身がもともと銃を好んでいる性質もあって最高としか言いようがない。いつでも銃撃できるようにしてくれてありがとう!

 もちろん、ほかにも剣や刀、弓、鎌、火炎(氷)放射器などの武器があり、それらを手や足に装備すれば銃撃とは違った楽しさも味わえてしまうのだから恐れ入る。でも自分は銃専門なのであまり触れておらず申し訳ない。申し訳ないと思いつつも銃を装備してしまうくらい本作の銃撃は魅力的なので、未体験ならぜひ銃を使い込んでみてほしいところだ。

おかんモードありがたや

 アクションが苦手な人は、技数が豊富なだけに最初は戸惑ってしまう部分もあるかもしれない。しかし、『ベヨネッタ』にはオートマチックモード、通称“おかんモード”が搭載されているので安心して遊べると言っても過言ではない。いやむしろ、ふだんアクションゲームにまったく興味を示さないような人にこそ遊んでもらいたいレベルかもしれない。

 オートマチックモードとは、文字通りワンボタンだけで技をオートで流れるようにくり出してくれるモードで、「ゲームの苦手なウチのおかんでも楽しめる難易度」ということから“おかんモード”と呼ばれている。実際に使ってみればわかるのだが、まーもうほんとにクソほど便利。しかも、単純にコンボを勝手に出してくれるだけでなく、位置取りのための移動や回避行動も含めてのオートとなっているので、本当にワンボタンだけで華麗な立ち回りを見せてくれる。おかんモードが優れているのは、完全な放置プレイになるのではなく、自分の操作もしっかりと受け付けてくれる点。そのため自分が操作している感覚は失われず、オートと言うよりはアシスト機能のように使えるので「俺つえー」を満喫できるというわけだ。

 最近は、ステージをオートでクリアーしてくれるモードのあるゲームなんかも出てきているのであまり目新しさを感じないかもしれないが、「アクションゲームなのにオートでやるの!?」と当時はかなりショックを受けた記憶が残っている。ぶっちゃけると発売当時は「こんなモードいらん!」と1秒も使ったことがなかったんだけど、『ベヨネッタ』も最初の発売からはや8年。歳を重ねていろいろ衰えてしまった筆者は、いまではおかんモードに頼り切り。上記の絶賛の文言は、つい先日そのありがたみに気づいた心情を綴ったもの。オートでこれだけ楽しく動けるのなら、全然アリだなと思い直した次第。

 ちなみに、Switch版では『1』も『2』もタッチ操作に対応している。画面をポンポンとタッチしながら操っていくのは、なかなかに興味深いもの。プレイ感覚としてはおかんモードのような感じで操作が可能。筆者は通常の操作で慣れきっているため、お手軽なタッチ操作が逆に難しく感じてしまっているが、最初からこっちオンリーで遊んでいたらどうなったのか気になるところ。もしかするとアクションゲームが苦手なユーザーは、タッチ操作のほうが案外すんなりいけたりするのかもしれない。

ルカとエンツォという癒し

 「ノンストップ クライマックス・アクション」というキャッチコピーで売り出されたタイトルなだけあって、もうほんとに全編最高潮というのは嘘偽りがない。それはド派手なアクション要素だけでなく、バラエティーに富んだステージについてもそう言える。

 大地が裂けたり天地が入れ替わったり、そうかと思えば今度は馬に乗って超高速で疾走してみたり、水中を泳いだり。レースゲームやシューティングゲーム的なノリのシーンが挿入されたと思ったら、大魔獣召喚で巨大ロボよろしく、ガッツンガッツン殴り合いを見せたり。ときには仲間のキャラクターと共闘を繰り広げ、ひと際ド派手に必殺技をキメてみたり。ベヨネッタをちょっと先まで歩かせてみるだけで、目まぐるしく変化していくステージ構成には驚嘆のひと言。初見プレイ時は、すごすぎて変な笑いが出てしまったほどだ。最初の発売から数年経ったいま見ても同様の気分にさせられてしまったのだから、素直にスゴイと思う。呼吸を忘れると言ったら大げさに聞こえるかもしれないが、ステージクリアー時には確実に「はぁ~」と大きく息を吐いてしまうのだから、あながち嘘ではないんじゃなかろうか。時折、街やステージ中を探索してちょっとした謎解きをすることもあるのだが、そういった仕掛けもいいアクセントになっていると思っている。ずっとクライマックスでいきたい人には余計な要素なのかもしれないが、疲れてしまうしね。

 また、要所でインサートされるカットシーンも見どころのひとつになっていて、さまざまなパロディが散りばめられており、元ネタを考えてみたりするのも楽しい。なかでもルカとエンツォという脇を固めるキャラクターたちの存在は、一服の清涼剤というか、一種の癒しになっているので注目してほしい。とくにルカはシリアスな設定の二枚目と見せかけて、だいたい三枚目というギャップがおもしろい。天使をメッタメタにして地獄送りにする『ベヨネッタ』の世界はかなり殺伐としているのだが、激しいステージの合間で笑えるカットシーンが挟まると、ホッと一息という感じで心地いい。まあ、道中のクライマックス感そのまんまでカットシーンに突入することがほとんどかもしれないが。

遊び倒して『3』を待つべし

 以上が筆者が思う『ベヨネッタ』シリーズの魅力となる。いずれ発売する『ベヨネッタ3』のためにも、ぜひこの機会に『1』と『2』を遊んでみることをおすすめしたい。ふだんアクションゲームを遊ばない人にもぜひ試してみてもらいたいところだ。

 それから、できればキャラクターとしてのベヨネッタの魅力もわかってもらえるとうれしい。見た目からして「姐さん」という感じなので、かわいいキャラが好きなタイプには取っ付きにくいかもしれないが、けっこう情に厚かったりもしてグッとくる。本シリーズにて、ぜひ新たな世界を開発してみてほしい。前述の通り、パクチーなのでハマる人はハマるはず!

商品情報

・『ベヨネッタ ∞CLIMAX EDITION』(パッケージ版のみ)
発売日:2018年2月17日(土)
価格:9980円[税抜]
セット内容:Nintendo Switchソフト『ベヨネッタ』、『ベヨネッタ2』、Nintendo Switchカードケース スチールブック仕様、ヴァースカード 22枚、オリジナルステッカー 3枚

・『ベヨネッタ』(ダウンロード版のみ)
発売日:2018年2月17日(土)
価格:3480円[税抜]

・『ベヨネッタ2』(パッケージ版・ダウンロード版)
発売日:2018年2月17日(土)
価格:5980円[税抜]

  • (C) SEGA Published by Nintendo / (C) 2014-2018 Nintendo (C) SEGA Published by Nintendo

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